引き絞った弓を、澄み渡った空へと掲げて
孤高の一矢を、天へと射放つ


「黄祖様―――・・     」


紡いだ言葉は風に流れ
揺られた鈴が、手向けの音色を凛と響かせる




【志】





「花は供えないでいいのか?」

背後から掛かる声
その声に、振り返ることなく応えを返す

「供える花は魏に在り」


揺れる、在野の花
名も無き墓標

「行ってくれるか?魏に・・」

墓標の前で、新たに誓う

貴方と在った、日々の心を
新たな道の志として・・


「救われたこの命、呉の為ならば惜しくは無い」








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